ぎゃんぶるではない投資のやり方

会社をリストラされて投資の世界へとびこむ。はじめは負けっぱなしだったけど、すこしづつ利益を伸ばすことができました。

投資は自分の思考パターンを理解する事。全世界共通。

 

後悔

 

気質効果

大きく分けて2つあります。

①後悔を恐れる心理

②プライドを保とうとする心理

 

自分の持っている株が、値上がりするとすぐに売りたがる、値下がりするとなかなか売りたがらない、という投資心理のことです。(心当たりのある方が多いのではないでしょうか)

これは、人間がもつ、「後悔を恐れる心理」と「プライドを保とうとする心理」が大きく影響しています。

 

自分の持ったポジションが逆行して、合理的に考えたら一旦損切すべき状況であったとしても、「手仕舞いをした後に価格が上昇する」という状況を恐れるがために、損切りができない。合理性よりも後悔を避けるという人間の本能的な要素が大きく影響している。その後、プラスに転ずればやっぱり正しかったと自信過剰バイアスが働きに高揚する。そういった行為を何度も繰り返す事で、いつかは、逆に行ったまま戻って来なくなる。

ちなみに、この気質効果は、行動ファインナンスの観点では、パフォーマンスの悪化をもたらすとネガティブなものと捉えられております。

 

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気質効果の海外の例

気質効果は、フィンランドイスラエル、中国といった海外の投資家においてもみられる。GrinblattとMatti Keloharjuはフィンランドの投資家について1995年から1年間かけて気質効果の調査を行った。

 

これによると株価が上昇した次の週には投資家は株式を売却する傾向がある。一方で株価が下落した次の週には投資家は株式を保持する傾向があることがわかった。同様の結果を月ごとの調査についても、前月に上昇した株式は売却され、下落した株式は保持されることがわかった。

 

Zur ShapiraとItzhak Veneziaらが行ったイスラエルの投資家についての調査によると、上昇した株式の保有期間は平均20日であるのに対し、下落した株式の保有期間は平均43日であるとされる。下落した株式の保有期間の方が2倍も長いのである。中国の投資家も同様に、下落した株式の保有期間の方が10日勘長いとの結果になっている。

 

大利小は、この気質効果によって起こる現象であり、人間の本質的行動とも言える。

 

若手経営者の方々が、『小さなプライドは捨ててしまえ』などの言葉を目にしますが、おそらくこの本質は、自分自身への損害をもらたしていることを理解しているのだと思います。損得感情や合理性、言ってしまえば成功したければ、このマイナスの価値観は捨てないと成功できないよというメッセージなのです。

 

まとめ

人は損失を嫌い、利益を好むよう小さい頃から教育されてきた。そのようなプログラムを脳に書き込まれている人が大多数だと思う。行動と思考のパターンを変える行為がまずは必要であるのにそれを理解せずに本能的にトレードすれば負けるのは目に見えています。経営者としても成功できないことも目に見えています。

 

今は利益が出ていても今後はわからないということ・・・

 

負ける人は、敗者のプログラムを書き換えないと同じ事を繰り返します。よってプラスとマイナスがあるものに関してプラスにすることはできないです。

 

 

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勝ったお金をあぶく銭だと思ってしまう、人間の脳の構造

ハウスマネー効果

 
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ハウスマネーとは、「ハウス=カジノ」のことです。
つまり、カジノで勝って得たお金という意味になります。ハウスマネー効果というのは幸運などで得られた利益(収入)はハイリスクな使い道に投資をしたり豪遊するなどして使い道が荒くなるなどのヒトの心理的な傾向を指しています。

人は利益を得た直後に大きなリスクを取ろうとしてしまうことが心理学でわかっています。この傾向を「ハウスマネー効果」といいます。

利益を出した分は、リスクをとっても良いと脳が判断・意思決定をしてしまい、普段はやらないようなハイリスクな投資行動をとったり、儲かった分はちょっと豪華な使い道(特に無駄遣い)をしても良いと思ってしまう心理的傾向です。

株や投資の世界でもこうしたハウスマネー効果によってせっかく得た利益を失ってしまったという方は数多くいます。

利益を出して、どのように消費行動を取ろうが、悪いことではありませんが、ギャンブルで儲けた500万円も、頑張って貯めた半年分の貯金も同じ500万円であるということを再認識することが必要なのです。お金に色は無いです。

 

心の会計【メンタルアカウント】

シカゴ大学行動経済学Richard Thaler氏は、次のような問いを設定した。

 

実験

映画を見に行こうとして、10ドルの前売りチケットを買いました。ところが、劇場に入ろうとして、あなたは自分がチケットをなくしたことに気付きました。(予約席ではなく、払い戻しはできません。)あなたは、もう一度10ドルを払って映画のチケットを買いますか?

この問いに対して「イエス」(もう一度買う)と答えた人は46%にすぎなかった。一方、次の似たような問題では、全く別の反応が見られた。

 

料金が1人10ドルの映画館に、映画を観に行きました。劇場でチケットを買おうとした時、あなたは自分が10ドル紙幣をなくしたことに気付きました。あなたは、10ドルを払って映画のチケットを買いますか?

こちらの質問では、88%の人が映画のチケットを購入すると答えた。どちらの例でも「失った金額」は同じなのにだ。この劇的な違いは何に由来するのだろうか。

 

Thaler氏は次のように説明している。

映画を観に行くという行動は、チケット代というコストと引き換えに映画を観る体験を手に入れる。ひとつの取引だと認識されている。チケットを再度購入すると、チケット1枚に20ドルの「コスト」がかかることになり、映画の料金としては割高に感じられる傾向がある。これに対し、10ドルの現金をなくすことは映画の「メンタル・アカウンティング」には含まれていない為、映画代としてもう10ドル出すことは苦にならないとの認識がある。

 

この心の会計「メンタルアカウンティング」は、脳にはいくつかの財布を所有していて、収入先や使用用途により重要度を分けて、扱い方を変えている。いくら理解していても別の扱いになることで、嫌な気分になったり損をした気分になる。

 

心理会計学 会計における判断と意思決定

 

宝くじで1等を当てた人は、破産する確率が高くなるのもハウスマネー効果の影響があるのではないでしょうか?

matome.naver.jp

 

 

 

気をつけるべきタイミング

このように無駄遣いしやすいタイミングを知っておくことは、無駄遣いの予防に大きくつながるので、理解してくと良いかもしれません。

 

◎ 株・競馬・FX・UFOキャッチャー

これらは典型的な例ですね。これらで得したとおき、「まだいける!」とばかりにお金をつぎ込んで、結局損をした経験はあるかもしれません。得をしたときでもやはり「止めどき」をきちんと見定めることが大切です。

 

◎ ボーナス・宝くじ

このような臨時収入はありがたいことですが、そんなときこそ「ハウスマネー効果」を思い出してください。「ボーナスが入ったからいいか。」とばかりに衝動買いをしたり、後輩に必要以上に奢ってしまう。

 

◎ お年玉

子供の普段使っている以上のお金をもらえる時なので、注意が必要です。

まとめ

臨時的に得をした際には、無駄遣いしやすくなってしまう傾向が脳にはパターン化されているということです。臨時収入が入った時などは、ハウスマネー効果を思い出して糸呼吸おいて再度考えなおして頂ける良いかもしれません。

ヒューリスティック

ヒューリスティックとは?


人間の脳は非常に素晴らしい性能を持っていますが、脳はサボり魔なので、力を費やさなくても良い場所に可能な限り力を費やさない工夫をしています。特に現代社会において、昔と比べて人の視界に飛び込んで来る情報量が多く、その全てを詳細に処理をしていてはキリが無いので、昔と比べて人間の脳は物事を単純に処理しようとします。

つまりある問題が発生した時に、それを簡易的に解決出来るようにするための手がかりやシンボルの事をヒューリスティックと呼びます。

 

ヒューリスティックの具体例

連言錯誤

代表性ヒューリスティックの例として有名なものに、カーネマンとトヴェルスキーが考案したリンダ問題がある。

「リンダは31歳、独身で、非常に聡明で、はっきりものをいう。大学では哲学を専攻し、学生時代は人種差別や社会正義の問題に関心を持ち、反核デモに参加していた。」リンダの今を推測する場合、可能性が高いのはどちらか。

  • A:銀行員である。

  • B:銀行員で、女性解放運動もしている。

BはAの部分集合なので、AよりBの方が確率が高くなることはないが、多くの人はBと回答する。このような現象を連言錯誤と呼ぶ。

 

代表性ヒューリスティック(図解でわかるランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて) [ 田渕直也 ]

代表的、典型的であると思われる事象を判断に利用してしまうのです。先ほどの「明らかに太っている人=キャッチャー」のが利用可能性ヒューリスティックの代表的な例です。

 

固着性ヒューリスティック(行動ファイナンスの実践) [ ジェームス・モンティア ]

アンカリングとも呼ばれるヒューリスティックです。同じ商品、同じ値段でも「価格:1万円」という値札をつけておくよりも「定価:3万円→特別価格:1万円(限定5着)」という値札をつけておくほうが売れやすくなります。

 

下記の画像を見たときにどっちに行くと思うでしょうか?


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相場で負ける人は、負けるなりの理由が存在する事をまず理解できないと、同じ事を繰り返すよう脳にプログラムされている!

負け続ける投資家と貧困を抜け出せない人は、共通の理由が存在してる気がする。

過去や現実を理解出来るからこそ未来が変わる。初めは意気込んでプロのトレーダーを目指すが、月日が経つにつれてその意思は初めより薄れてくる。その後は、自分に言い訳し始める始末。それは、人が持つ根本にある無意識的にプログラムされているから変えるのがとても難しい。どうにもならないなー(笑)

 

2014年にはWorld Development Report(世界開発報告)が貧しさが経済的に間違った意思決定を招くことを示したように、貧困と誤った判断には一定の関連があることが明らかにされています。

貧困が先か、間違った意志決定が先なのか、いわば「鶏が先か、卵が先か」ともいえる問題に一定の結論を示した研究結果であるわけですが、その根底にはある種の避けられない状況が存在しているようです。

2013年に発表された研究の結果では、貧困であるという状況が人々のIQ値を13ポイント減少させているという結論が明らかにされているようです。貧しさそのものが人々の判断能力を落としている事を証明する結果が示されています。多くの場合は、貧困は「間違った決断」の結果であり、また、必要としている人々に正しく援助を届けられていない政策が原因であるとする声も挙がっていますが、「貧困が判断能力の低下を導く」という考え方は、貧困の発生を正反対の視点から論ずるものとなっています。

貧困にあえぐある外国人女性が記した手記では貧しい状況に至る経緯が述べられており、この問題の根底に横たわる背景が示されています。

私は経済的に多くの間違った決断を下してきました。でも、長期的に見るとどれも問題にはなっていません。ウェンディーズに行って5ドル(約600円)のハンバーガーを食べるために使うのをやめたところで、貧乏から解放されるなんてことはないです」と語る女性は、日々の小さな楽しみを削ってまでもお金を貯め、大きな買い物をすることに価値を感じていないとのこと。また彼女は「貧しさには希望がなく、長い目で考える思考を奪います。それこそが、よく『育ての親が何人もいる』ようなケースを見かける理由です。生きるためには、あらゆる状況で人とのつながりを持とうとします。誰かに必要とされていると感じること、その意味の強さがわかりますか?それは食べ物よりも基本的なものです。一緒にいると気分が良くなる人たちのところへ行き、短い時間を過ごす。決して長い期間を一緒に過ごすタイプの人ではないけれど、その瞬間は自分自身が力強く、価値のある人物だと思える瞬間です」と記しています。

さらに彼女は「一か月後に何が起こったとしても関係ない。それは今日起こっても来週起こっても同じ事。私たちが将来のことを考えないのは、そうすることで自分の心が折れそうになるから。最善の方法は希望を持たない事よ。目の前にあることだけを見て生きていくの」としており、ある種の絶望感のようなものが根底に流れている様子を語っています。

脳神経学者のJoseph W. Kable氏とJoseph T. McGuire氏が行った研究によると、「忍耐強さ」や「自制心」といった道徳的な美徳の観念は、かつて考えられていたよりも複雑であるとされています。これまでは、有名なマシュマロ実験が示しているように、目の前のマシュマロを食べずに我慢できた子どもほど将来性があるという考え方が一般的に浸透していましたが、このような画一的な捉え方は現実の社会を表していないというものです。

New York Timesの記事ではこの状況について、以下のような例えでわかりやすく説明しています。たとえば、遅れている電車を1時間待ったり、「ダイエットして体重を1週間に0.5kgずつ軽くする」という目標に向けて頑張ることは多くの人ができますが、これが仮に電車を待つ時間が90分に延びたり、ダイエットの効果が全く現れないという状況になった時、果たして頑張り続けることができるでしょうか。多くの人はそこで諦めるという選択を取ることになるでしょうが、これは、当初の予定で定めていた時間軸で物事が進まなかった場合において自然な選択であり、ある意味では「仕方がないこと」とも捉えられるものです。

この傾向が、貧困にあえぐ人の決断力にも同様に影響を及ぼしているといいます。貧困から逃れられないという絶望感のようなものを感じる時、人々は長期的な展望を持つことをやめ、とりあえずは目の前にある近い課題に集中し、実現できるかどうかもわからない将来のことからは目を逸らしてしまう、というのが「良い選択」ができなくなってしまう根本であるというのです。ニュースシェアサイトのThis.を運営するAndrew Golis氏は、貧困でない人にとっては不合理であると感じられる選択が、「混乱の世界と不確かな将来しかない状況にいる人たちにとって、合理的な選択であったとしたら?」と、貧困にあえぐ人が採る選択の背景についてブログで語っています


これらの傾向は、必ずしも実際に貧困にあえいでいる人全てを指すものではなく、前後の時間軸を含めた因果関係全体を指すものとして考えられているとのこと。研究を行ったEldar Shafir氏は「得られたデータは『貧しい人々』についてのものではなく、『貧しい状況に陥っている人々』についてのものです。データが示しているのは人々ではなく、そのような人々がとった行動そのものを示しています」と、行動が貧困を招く要因であることを語っています。

参考:

gigazine.net

 

gigazine.net

 

参考書

うつにも貧困にも動じない心理学 [ 犬塚亮輔 ]

現代社会と応用心理学

投資を成功させる為には、自制心の強化が必須!!

欲望を一時的に抑えることができる自制心を持つ子どもの方が、自制心を持たない子どもよりも、社会的な成功を収めやすいという傾向がある。「マシュマロ・テスト」として有名な研究によって明らかにされており、「マシュマロ・テスト 成功する子・しない子」のように教育法として活用されています。しかし、他方ではセルフコントロールの能力を鍛えることは、社会的成功への近道であることは間違いないものの、健康を害する危険性があるという研究が出されています。

 

◆マシュマロ・テスト


マシュマロ・テストとは、スタンフォード大学のウォルター・ミシェル博士が1960年代に行った実験です。ミシェル博士は4歳の子どもたちを何もない部屋に招いて、目の前においしそうなマシュマロを1つ置いた上で、じっと待機するように命じました。そのときに、「このマシュマロはあなたにあげます。もしも私が戻ってくるまでの15分間、食べるのを我慢できたら、帰ってきたときにマシュマロをもう1つあげます。食べてしまった場合は2つ目はないよ」と告げて、部屋を出ました。


目の前のマシュマロを食べたいけれど、「我慢してもう1つマシュマロをもらいたい!」「でも、今すぐ食べたい……」と子ども達はもん絶しつつ抵抗しますが、結果的には最後まで我慢してマシュマロに手を付けなかった子どもは約3分の1ほどだったそうです。

 

仮にブロディ博士の実験結果が正しいとすると、貧しく生まれた人は努力して自制心を身につけることで成功を手にするのと引き替えに健康を失うという可能性があります。この結果は、豊かに生まれた人の場合、自制心を培うことで社会的に成功した上により健康的になり得るということに比べると、残酷なものと言えそうです。


ブロディ博士の実験結果について、生まれた環境・セルフコントロール能力・細胞の老化具合のそれぞれの因果関係についてはまだ明らかではなく、実験のサンプル数自体が少なく、また研究自体も始まったばかりで確定的なものとまでは言えませんが、マシュマロ・テストの研究結果を「成功するために抑制的であるのが良い」というように単純に捉えるべきではないのかもしれません。

 

その後、ミシェル博士は我慢できなかった子どもたちと、我慢してもう1つマシュマロをゲットした子どもたちの2つの対照群を追跡調査したところ、我慢できた子どものグループの方が、その後、学校で「優秀」と評価される人が相対的に多く、大学進学適正試験(SAT)の平均で210点も高いことが分かりました。さらに、この我慢強さ、すなわち自制心の強さは生涯にわたって続くことが分かり、将来の社会的成功に大きくつながることが判明しました。

◆セルフコントロールと老化現象

自分の欲望を抑えることは「セルフコントロール」と呼ばれ、訓練によって鍛えられることが分かっています。マシュマロ・テストの結果から、セルフコントロールの重要性が認識され、人生で成功を収めて欲しいと願って子育ての中でセルフコントロールの訓練を取り入れる親は多いそうです。


このようにマシュマロ・テストの結果が揺るぎないものとして認識されている中で、2014年にジョージア大学のジーン・ブロディ博士は、マシュマロ・テストに関する興味深い実験結果を発表しました。その研究成果とは、「訓練によってセルフコントロール能力を高めることは確かに社会的な成功につながりやすいが、同時に細胞の老化を早め健康を害する危険性がある」というもの。

 

ブロディ博士は、約300人のアフリカ系アメリカ人の17歳の学生を対象に、セルフコントロール能力を調べました。セルフコントロール能力の高さを測る指標としては、学生たちのボランティア活動への積極性、感情の浮き沈み、攻撃性、薬物使用の有無などが採用されています。


ブロディ博士は同時に、学生たちが成長し22歳になった時点で、血液を採取してDNAのメチル化の程度を測定することで、年齢に比べて細胞が若いのか老化しているのかを調べました。すると、比較的豊かで家庭環境に恵まれていた学生は、セルフコントロール能力が高いほど、すなわち自制心が強いほど細胞が若いことが分かりました。しかし、貧しく生活が苦しい家庭環境の学生は、反対にセルフコントロール能力が高いほど、すなわち自制心が強いほど細胞が老化しているという驚くべき傾向が明らかになったそうです。