ぎゃんぶるではない投資のやり方

会社をリストラされて投資の世界へとびこむ。はじめは負けっぱなしだったけど、すこしづつ利益を伸ばすことができました。

市場をコントロールしているというバカげた幻想

相場をコントロールしているという残念な幻想

個人投資家は、何も根拠がないのに、自分は事態をしっかりコントロールできているという幻想の虜になる、強い傾向があります。また、利益を出せば出す程、バイアスがかかる傾向が強くなる。

 

学者が次のような実験を行った。

画面が上下に二分されているコンピュータ・スクリーンの前に、被験者たちを座らせ、画面上ではボールが中央の水平なラインを突き破って、自由に動き回っている。被験者にはボタンを押せばボールが上下に動く装置が渡されており、また、時にランダムにショックが与えられ、それによってボールが突き動かされると説明している。

 

その環境下で、被験者はボールをなるべく長時間、水平ラインの上半分のスペースにとどめるように求める実験を行った。

 

ある実験では、被験者の持つ装置は見せかけで、ボールの動きをコントロールする力は与えられていなかった。にも関わらず、実験が終わった後の面談では、ほとんどの被験者は「かなりうまくボールの動きをコントロールできたと思う」と答えた。

 

【ちなみに、このダマシの実験に惑わされなかった被験者は全員重症のうつ病患者だった】

痛い目に合うと次の行動が難しくなる性質

スネークバイト効果

1度蛇に噛まれると、必要以上に蛇を恐れる効果。またやられるんじゃないかと不安になって、過度にリスクを取らない状態。

 

大暴落後に低迷が続くのはスネークバイト効果が一因。

 

すぐに気分の切り替えができればいいんですけど、人間には感情があるのです。この感情が次の行動を起こすときに影響を与えるのです。今回のトレードは、次のトレードには何も影響を与えません。

 

「スネーク・バイト効果」とは

人々は、損をした経験があるとリスクをとらない。損をした跡は、ギャンブルをしない傾向がある。(略)損をした経験は、蛇に噛まれた(スネーク・バイト)ようなものである。蛇は頻繁に人を噛むものではない。しかし一度経験すると、必要以上に慎重になってしまう。一度損をすると、損をし続けるかのように感じてしまう。ゆえに、リスクを避けるのである。これがスネーク・バイト効果(リスク回避効果)である。
ブレーク・イーブン効果というのもある。こちらは、スネーク・バイト効果とは異なり、損をした場合に、大きなリスクをとっても、ブレーク・イーブンに持ち込もうとする心理。ハウス・マネー効果と交互に繰り返す場合もあるという。 で、「ハウス・マネー効果」がバブルを生み、育て、爛熟させ、崩壊後は「スネーク・バイト効果」が株価の低迷を深く、長期化させる。で、こういう哲学的なまとめが。 

 

前回負けても、今回は負けるとは限りません。何がだめなことかというと消極的になってルールから逸脱しはじめることです。ルールでチャート分析上このパターンならいくと決めている場合に行けなくなってしまうことがだめなんです。

 

これは仕事でもそうですが、調子のいいときはルール通りにやっていますが、調子悪くなるとネガティブ思考になりルールから逸脱しはじめるのです。今月は商談◯◯件目指そう、成約◯◯件目指して一日のアクションプランに落とし込んで活動してるのに、だめなお客さんが続くと次のだめなんじゃないかと思ってしまう思考が負けのスパイラルになるのです。過去のだめは次回のだめではないのでそこを切り離して考えないとおそらく成績は良くはならないです。

 

この考え方になると調子の悪いときは、活動量が減ってしまいます。その分商談件数、成約件数もKPIからすると自ずと減って行きます。合理的に考えればだめなときは逆に増やすのが合理的思考です。

 

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投資は自分の思考パターンを理解する事。全世界共通。

 

後悔

 

気質効果

大きく分けて2つあります。

①後悔を恐れる心理

②プライドを保とうとする心理

 

自分の持っている株が、値上がりするとすぐに売りたがる、値下がりするとなかなか売りたがらない、という投資心理のことです。(心当たりのある方が多いのではないでしょうか)

これは、人間がもつ、「後悔を恐れる心理」と「プライドを保とうとする心理」が大きく影響しています。

 

自分の持ったポジションが逆行して、合理的に考えたら一旦損切すべき状況であったとしても、「手仕舞いをした後に価格が上昇する」という状況を恐れるがために、損切りができない。合理性よりも後悔を避けるという人間の本能的な要素が大きく影響している。その後、プラスに転ずればやっぱり正しかったと自信過剰バイアスが働きに高揚する。そういった行為を何度も繰り返す事で、いつかは、逆に行ったまま戻って来なくなる。

ちなみに、この気質効果は、行動ファインナンスの観点では、パフォーマンスの悪化をもたらすとネガティブなものと捉えられております。

 

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気質効果の海外の例

気質効果は、フィンランドイスラエル、中国といった海外の投資家においてもみられる。GrinblattとMatti Keloharjuはフィンランドの投資家について1995年から1年間かけて気質効果の調査を行った。

 

これによると株価が上昇した次の週には投資家は株式を売却する傾向がある。一方で株価が下落した次の週には投資家は株式を保持する傾向があることがわかった。同様の結果を月ごとの調査についても、前月に上昇した株式は売却され、下落した株式は保持されることがわかった。

 

Zur ShapiraとItzhak Veneziaらが行ったイスラエルの投資家についての調査によると、上昇した株式の保有期間は平均20日であるのに対し、下落した株式の保有期間は平均43日であるとされる。下落した株式の保有期間の方が2倍も長いのである。中国の投資家も同様に、下落した株式の保有期間の方が10日勘長いとの結果になっている。

 

大利小は、この気質効果によって起こる現象であり、人間の本質的行動とも言える。

 

若手経営者の方々が、『小さなプライドは捨ててしまえ』などの言葉を目にしますが、おそらくこの本質は、自分自身への損害をもらたしていることを理解しているのだと思います。損得感情や合理性、言ってしまえば成功したければ、このマイナスの価値観は捨てないと成功できないよというメッセージなのです。

 

まとめ

人は損失を嫌い、利益を好むよう小さい頃から教育されてきた。そのようなプログラムを脳に書き込まれている人が大多数だと思う。行動と思考のパターンを変える行為がまずは必要であるのにそれを理解せずに本能的にトレードすれば負けるのは目に見えています。経営者としても成功できないことも目に見えています。

 

今は利益が出ていても今後はわからないということ・・・

 

負ける人は、敗者のプログラムを書き換えないと同じ事を繰り返します。よってプラスとマイナスがあるものに関してプラスにすることはできないです。

 

 

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勝ったお金をあぶく銭だと思ってしまう、人間の脳の構造

ハウスマネー効果

 
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ハウスマネーとは、「ハウス=カジノ」のことです。
つまり、カジノで勝って得たお金という意味になります。ハウスマネー効果というのは幸運などで得られた利益(収入)はハイリスクな使い道に投資をしたり豪遊するなどして使い道が荒くなるなどのヒトの心理的な傾向を指しています。

人は利益を得た直後に大きなリスクを取ろうとしてしまうことが心理学でわかっています。この傾向を「ハウスマネー効果」といいます。

利益を出した分は、リスクをとっても良いと脳が判断・意思決定をしてしまい、普段はやらないようなハイリスクな投資行動をとったり、儲かった分はちょっと豪華な使い道(特に無駄遣い)をしても良いと思ってしまう心理的傾向です。

株や投資の世界でもこうしたハウスマネー効果によってせっかく得た利益を失ってしまったという方は数多くいます。

利益を出して、どのように消費行動を取ろうが、悪いことではありませんが、ギャンブルで儲けた500万円も、頑張って貯めた半年分の貯金も同じ500万円であるということを再認識することが必要なのです。お金に色は無いです。

 

心の会計【メンタルアカウント】

シカゴ大学行動経済学Richard Thaler氏は、次のような問いを設定した。

 

実験

映画を見に行こうとして、10ドルの前売りチケットを買いました。ところが、劇場に入ろうとして、あなたは自分がチケットをなくしたことに気付きました。(予約席ではなく、払い戻しはできません。)あなたは、もう一度10ドルを払って映画のチケットを買いますか?

この問いに対して「イエス」(もう一度買う)と答えた人は46%にすぎなかった。一方、次の似たような問題では、全く別の反応が見られた。

 

料金が1人10ドルの映画館に、映画を観に行きました。劇場でチケットを買おうとした時、あなたは自分が10ドル紙幣をなくしたことに気付きました。あなたは、10ドルを払って映画のチケットを買いますか?

こちらの質問では、88%の人が映画のチケットを購入すると答えた。どちらの例でも「失った金額」は同じなのにだ。この劇的な違いは何に由来するのだろうか。

 

Thaler氏は次のように説明している。

映画を観に行くという行動は、チケット代というコストと引き換えに映画を観る体験を手に入れる。ひとつの取引だと認識されている。チケットを再度購入すると、チケット1枚に20ドルの「コスト」がかかることになり、映画の料金としては割高に感じられる傾向がある。これに対し、10ドルの現金をなくすことは映画の「メンタル・アカウンティング」には含まれていない為、映画代としてもう10ドル出すことは苦にならないとの認識がある。

 

この心の会計「メンタルアカウンティング」は、脳にはいくつかの財布を所有していて、収入先や使用用途により重要度を分けて、扱い方を変えている。いくら理解していても別の扱いになることで、嫌な気分になったり損をした気分になる。

 

心理会計学 会計における判断と意思決定

 

宝くじで1等を当てた人は、破産する確率が高くなるのもハウスマネー効果の影響があるのではないでしょうか?

matome.naver.jp

 

 

 

気をつけるべきタイミング

このように無駄遣いしやすいタイミングを知っておくことは、無駄遣いの予防に大きくつながるので、理解してくと良いかもしれません。

 

◎ 株・競馬・FX・UFOキャッチャー

これらは典型的な例ですね。これらで得したとおき、「まだいける!」とばかりにお金をつぎ込んで、結局損をした経験はあるかもしれません。得をしたときでもやはり「止めどき」をきちんと見定めることが大切です。

 

◎ ボーナス・宝くじ

このような臨時収入はありがたいことですが、そんなときこそ「ハウスマネー効果」を思い出してください。「ボーナスが入ったからいいか。」とばかりに衝動買いをしたり、後輩に必要以上に奢ってしまう。

 

◎ お年玉

子供の普段使っている以上のお金をもらえる時なので、注意が必要です。

まとめ

臨時的に得をした際には、無駄遣いしやすくなってしまう傾向が脳にはパターン化されているということです。臨時収入が入った時などは、ハウスマネー効果を思い出して糸呼吸おいて再度考えなおして頂ける良いかもしれません。

ヒューリスティック

ヒューリスティックとは?


人間の脳は非常に素晴らしい性能を持っていますが、脳はサボり魔なので、力を費やさなくても良い場所に可能な限り力を費やさない工夫をしています。特に現代社会において、昔と比べて人の視界に飛び込んで来る情報量が多く、その全てを詳細に処理をしていてはキリが無いので、昔と比べて人間の脳は物事を単純に処理しようとします。

つまりある問題が発生した時に、それを簡易的に解決出来るようにするための手がかりやシンボルの事をヒューリスティックと呼びます。

 

ヒューリスティックの具体例

連言錯誤

代表性ヒューリスティックの例として有名なものに、カーネマンとトヴェルスキーが考案したリンダ問題がある。

「リンダは31歳、独身で、非常に聡明で、はっきりものをいう。大学では哲学を専攻し、学生時代は人種差別や社会正義の問題に関心を持ち、反核デモに参加していた。」リンダの今を推測する場合、可能性が高いのはどちらか。

  • A:銀行員である。

  • B:銀行員で、女性解放運動もしている。

BはAの部分集合なので、AよりBの方が確率が高くなることはないが、多くの人はBと回答する。このような現象を連言錯誤と呼ぶ。

 

代表性ヒューリスティック(図解でわかるランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて) [ 田渕直也 ]

代表的、典型的であると思われる事象を判断に利用してしまうのです。先ほどの「明らかに太っている人=キャッチャー」のが利用可能性ヒューリスティックの代表的な例です。

 

固着性ヒューリスティック(行動ファイナンスの実践) [ ジェームス・モンティア ]

アンカリングとも呼ばれるヒューリスティックです。同じ商品、同じ値段でも「価格:1万円」という値札をつけておくよりも「定価:3万円→特別価格:1万円(限定5着)」という値札をつけておくほうが売れやすくなります。

 

下記の画像を見たときにどっちに行くと思うでしょうか?


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